COLUMN
オープンキャンパス来場者が増える!プロが教える「導線設計」と「ポスターの視認性」
2025.10.21更新
なぜデザイン会社が「集客」を語るのか?
皆様の最大のミッションは、「いかに多くの学生に学校の魅力を体験してもらうか」ではないでしょうか。
しかし、情報が溢れる現代において、ただ情報を発信するだけでは学生の心には響きません。
私たちデザイン会社は、単に「見た目を良くする」だけでなく、「情報」と「行動」をデザインするプロフェッショナルです。
このコラムでは、集客という課題をデザインの基本原理である「導線設計」と「視認性」から紐解き、来場者数を増やすための具体的なテクニックをご紹介します!

- 来場までのストレスをなくす「情報導線設計」
「導線設計(ユーザーフロー)」とは、学生が貴校の情報を認知し、オープンキャンパス(OC)に申し込み、当日会場に到着するまでのプロセスを、いかにスムーズに進められるかを設計する考え方です。このプロセスにストレスがあれば、学生は途中で離脱してしまいます。
① 「1クリック(タップ)で申し込みへ」を徹底する
ウェブサイトにおいて、OCの情報や予約ボタンは学生の「行動のゴール」です。
トップページを開いた瞬間(ファーストビュー)で、申し込みボタンや特設ページへのリンクが目立つ場所に配置されているか、改めて確認してください。
申し込み完了までに必要なクリック数(タップ数)が多いほど、離脱率は顕著に上がります。
「どこから申し込むの?」という迷子を発生させない、一貫した視覚的な誘導が不可欠です。
② 期待値と情報を一致させるデザイン
申し込みフォームや詳細ページは、装飾よりも情報構造を最優先にすべき場所です。
開催日時、場所、テーマ、予約方法といった必須情報を、余計な画像よりも目立つように箇条書きでシンプルに配置しましょう。
申し込みフォーム自体も、氏名や連絡先など、本当に必要な入力項目だけに絞り込み、入力ストレスを最小限に抑えることが、離脱を防ぐための「導線設計」です。
③ 当日までの「不安」をデザインで解消する
予約完了メールや開催前日のリマインドメールのデザインも重要です。
メール本文で「予約が完了した」安心感を伝えた上で、会場までの地図やアクセス情報(最寄り駅からの写真や動画リンクなど)を視覚化してわかりやすく提供しましょう。
当日学生が抱くであろう「道に迷ったらどうしよう」「受付はどこだろう」といった不安を先回りして解消することが、学校への信頼感を高めます。

- 「見てもらえる」を科学するポスター・チラシの視認性
学校の掲示板、駅、SNSのタイムライン。情報過多な環境の中で、一瞬で「選ばれる」ためのデザインが「視認性(Visibility)」です。
① コントラストで「主役」を決める
ポスターやチラシでは、まず「最も伝えたい情報」の優先順位を明確に設定します。
キャッチコピー、または開催日程のどちらか一つに最大のコントラスト(色、大きさ、太さ)を与えて「主役」にしましょう。
それ以外の付帯情報は、情報過多にならないよう、色やフォントの強弱で厳しく整理する。情報が多すぎるデザインは、結果的に何も伝わりません。
② 「フォントは声」メッセージに合ったフォント選び
フォントは、デザインにおける「声のトーン」です。
デザイン専門学校であることを伝えるなら、デザイン性を持ちつつも「読みやすさ」を損なわないシャープなフォントを選び、信頼感を演出できます。
特にタイトルや見出しのウェイト(太さ)を適切に選び、本文と明確に分けることで、瞬時に情報を理解できるスピード感をデザインで生み出しましょう。
③ ターゲット層に合わせた「余白」と「トーン」の調整
学生と保護者では、響くデザインは異なります。
高校生向けには、目を引くビビッドな配色や大胆な余白(あえて何も置かない空間)で注目を集め、新鮮さを感じさせます。
保護者向けには、信頼感のある配色**と落ち着いたトーンにし、読みやすい行間と適切な余白(情報を整理する空間)で、教育内容の理解を促しましょう。
結論:デザインの力は「伝達」から「行動」へ
集客という課題は、単なる広報活動ではなく、「学生に興味を持ってもらい、行動してもらう」ためのデザインそのものです。
情報過多の時代だからこそ、私たちプロのデザイン会社が培ってきた導線設計と視認性の技術が、学校案内のパンフレット、ウェブサイト、そしてオープンキャンパスの集客において不可欠です。
貴校の魅力的な教育内容をより多くの未来の学生に届けるために、私たちプロの知見をぜひご活用ください。

