COLUMN
在校生の“リアルな声”を広報に活かす方法|SNS・パンフレット・動画への展開術
2025.06.27更新
はじめに:なぜ「生徒の声」が広報に効くのか?
今、高校生やその保護者が進学先を選ぶうえで、重視しているのが「リアルな声」です。
パンフレットやWebサイトで見られる情報が整っているのは当たり前の時代。だからこそ、実際に通っている在校生の体験談や本音が、進路選びの決定打になることも少なくありません。
在校生の声は、学校の“魅力”と“安心感”を同時に伝えられる、まさに広報担当にとっての最強コンテンツです。
2.よくある失敗例:インタビューして終わりになっていませんか?
学校案内の片隅に小さく載っている「在校生インタビュー」——
「授業が楽しいです」「友達ができてうれしいです」だけで終わっていませんか?
これでは、他校との差別化にもならず、印象にも残りません。
大切なのは、“その生徒らしさ”が伝わるように深掘りすることです。
たとえば以下のような切り口が効果的です:
- なぜこの学校を選んだのか(他校と迷った理由)
- 入学前の不安と、今どう感じているか
- 自分が成長したと感じる瞬間
- 失敗談や挫折、それをどう乗り越えたか
これらを丁寧に拾い、整理して発信すれば、「等身大のリアルさ」に高校生は惹きつけられます。
3.効果的なインタビューの取り方|質問例も紹介
📌 事前準備が9割
インタビューは「聞き出す」より「引き出す」ことが重要です。緊張しがちな学生にも話しやすい雰囲気をつくる準備が不可欠です。
🎤 質問テンプレート(例)
- 学校を選んだ理由は何ですか?
- 他にどんな学校と迷っていましたか?
- 入学前に不安だったことは?
- 実際に通ってみてギャップはありましたか?
- 思い出に残っている授業・イベントは?
- 将来、どんな仕事に就きたいですか?
✅ ポイント:
「あなたらしい経験は?」など、オープン質問にして自分の言葉を引き出しましょう。
4.活用アイデア①:SNSで“共感”を生むショート動画
最近特に効果的なのが、在校生インタビューを15〜30秒の動画にまとめ、SNS(Instagram Reels/TikTok)で発信する手法です。
💡 高校生に刺さる構成例:
- オープニング:悩んでた「進路の壁」
- 中盤:この学校に決めた理由
- エンディング:いま感じている「ここでよかった」という気持ち
👀 動画の冒頭3秒で引き込める言葉を入れると、再生数が大きく変わります。れば、「等身大のリアルさ」に高校生は惹きつけられます。
5.活用アイデア②:パンフレットに“人間味”をプラス
従来の「紹介文+写真」ではなく、“ストーリー仕立て”の紹介が効果的です。
たとえば:
- Before → After の変化(例:人前で話せなかった → 学園祭で司会に挑戦)
- 他校から転校してきた理由と、その後の変化
- 学びの中でのターニングポイント
読み手の印象に残り、学校の教育の価値が伝わりやすくなります。
6.活用アイデア③:オープンキャンパスで使える「声のパネル
オープンキャンパスで効果を発揮するのが、「生徒の声パネル」です。
- 入口の装飾として
- 各教室やブースに配置して、「自分の未来」を想像させるツールに
- 声+QRコードで、その生徒のインタビュー動画へリンクも可能
“生徒が主役の学校”という印象を自然に伝えることができます。
7.注意点:炎上・トラブルを防ぐ3つの配慮
本人・保護者の許諾を得る(肖像権)
→ とくに未成年は親権者の同意が必要です。
発言の文脈を歪めない
→ 編集時に本人の意図とずれないよう確認を。
SNS投稿後のモニタリング体制
→ コメント欄の管理・削除基準を設定しましょう。
8.リアルな声は、“伝わる広報”の武器になる
在校生インタビューは、ただの「紹介素材」ではなく、学校の魅力を“人を通して”伝える、強力な広報コンテンツです。
- SNSでの動画発信
- パンフレットでのストーリー展開
- イベントでのリアル展示
それぞれに合わせて工夫しながら、「生徒の声」をもっと生かしてみませんか?